内乱予備罪とは、内乱罪の準備をする犯罪です。
内乱陰謀罪とは、複数人が合意して内乱を計画する犯罪です。
内乱予備罪、内乱陰謀罪は、刑法78条に規定されています。
内乱予備罪、内乱陰謀罪の刑罰は、同条により、1年以上10年以下の禁錮とされています。
内乱予備罪、内乱陰謀罪は、内乱罪の実行に着手するより前の段階も犯罪とするものであり、それだけ内乱罪は重大な犯罪として取り扱われていることになります。
予備や陰謀が処罰対象となっている犯罪は、外患誘致予備罪や外患誘致陰謀罪、殺人予備罪のようにごく限られた犯罪だけです。
また、内乱予備罪、内乱陰謀罪の上記刑罰は、比較的重い刑罰です。例えば、殺人予備罪の刑罰は2年以下の懲役であり、情状により刑が免除されると規定されています(刑法201条)。
内乱予備罪の予備とは、内乱の準備行為一般のことです。
参加者の勧誘行為や武器を調達する行為などを含みます。
内乱陰謀罪の陰謀とは、2人以上の人が内乱罪の実行を具体的に計画し、合意を形成することです。
内乱予備罪、内乱陰謀罪については、暴動に至る前に自首したときは、その刑を免除するとの規定があります(刑法80条)。
内乱を未然に防ぐという政策的な見地から、暴動に至る前、つまり暴動の実行に着手する前の時点で自首をすれば、必ず刑が免除され、刑罰が科されないことになっているのです。