相続法改正⑥ 撤回された遺言の効力

撤回された遺言の効力に関する民法1025条について、いわゆる債権法改正の撤回.jpg
影響と思われる改正がされています。

改正前の1025条の規定は、以下のとおりでした。
前三条の規定により撤回された遺言は、その撤回の行為が、撤回され、取り消され、又は効力を生じなくなるに至ったときであっても、その効力を回復しない。ただし、その行為が詐欺又は強迫による場合は、この限りでない。

改正後の1025条は、本文に変更はなく、ただし書きのみ変更が以下のようにあります。
ただし、その行為が錯誤、詐欺または強迫による場合は、この限りでない。

つまり、錯誤が追加されるという改正になったのです。

元々、1025条は、遺言が撤回された場合に、その後、その撤回行為の効力が否定された場合でも、遺言が復活しないという非復活主義の原則を定めたものです。
ただし、例外的に、撤回行為が詐欺や強迫で取り消された場合は、撤回行為が遺言者の真意によるものでないことが明らかなため、遺言の効力が復活することになっていました。
そして、撤回行為が錯誤だった場合について、条文に明記はないものの、遺言者の真意によるものでないわけですので、やはり遺言の効力が復活すると考えるのが一般的でした。

債権法改正により、以前は錯誤の意思表示が無効とされていたところ、錯誤の意思表示が無効ではなく、取消しの対象となりました。
これにより、錯誤を理由に撤回行為が取り消された場合についても、詐欺や強迫の場合と同様に、遺言の効力が復活することを明確化した方がよいと考えられたものと思われます。

したがって、1025条ただし書きに、錯誤が追加されたのです。

そのような意味では、1025条は、改正前と改正後で結論的には同じであり、形式面での問題による改正であると思います。

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