被疑者国選弁護人

被疑者国選弁護人とは被疑者についての国選弁護人のこと被疑者国選.jpg
です。
弁護人は、刑事事件において、被疑者の立場にたって防御活動を行います。
国選ですので、被疑者から選任されるのではなく、国から選任されます。
被疑者の段階であることから、犯罪の嫌疑を受けて捜査中であり、まだ起訴されておらず、裁判にはなっていない状態です。
被疑者国選といわれることもあります。

以前は、被疑者段階での国選弁護人が認められておらず、被疑者は私選弁護人を依頼するしかありませんでした。
ただ、突然逮捕された被疑者は、弁護士の知り合いがおらず、家族などが私選弁護人を依頼してくれなければ、自ら私選弁護人を選任するのはむずかしい状況にあります。
そこで、各弁護士会で、当番弁護士という制度がつくられ、逮捕勾留された被疑者等から警察等へ要請があれば、弁護士会から弁護士が派遣され、接見が1回無料で行われるというシステムがありました。
この当番弁護士制度は各弁護士会の負担で行われていました。
ただ、被疑者が1回の接見だけでなく、実際に弁護人として依頼する場合には、私選弁護人ということになり、その弁護費用を被疑者が支払う必要がありました。

一連の司法改革の議論のなかで、被疑者段階での国選弁護人が一定の要件で認められることになりました。
そのために、平成16年に刑事訴訟法の一部改正があり、総合法律支援法により設置された法テラス(日本司法支援センター)が国選弁護人の選任に関する業務を行うことになりました。

死刑、無期・長期3年を超える懲役禁固にあたる事件について、被疑者が勾留請求または勾留状が発せられた場合には、貧困その他の事由により弁護人を選任できないとき、被疑者の請求がある場合には、裁判官は被疑者国選弁護人を付さなければならないことになっています。
死刑、無期・長期3年を超える懲役・禁固にあたる事件は、被告人国選における必要的弁護事件と同じです。
窃盗罪は、長期10年の懲役の事件ですので、被疑者国選の対象となりますので、かなり多くの犯罪が対象となります。

警察や検察という捜査機関は、逮捕の際に、弁護人請求権があることやその要件を被疑者に教えなければいけないことになっており、被疑者国選弁護人の請求権が実質的に保障されています。勾留請求を受けた裁判官も、勾留質問の際に、被疑者へ弁護人請求権があること等を教えなければなりません。

被疑者は、被疑者国選弁護人の選任を申請する場合、資力申告書を提出しなければなりません。また、被疑者に基準額(50万円)以上の資力がある場合にはあらかじめ弁護士会に私選弁護人の選任の申出をしなければならないことになっています。
私選弁護人の選任の申出を受けた弁護士会は、速やかに、所属する弁護士のなかから弁護人になろうとする者を紹介する必要があり、通常、弁護士会から当番弁護士が派遣されます。
弁護士会は、弁護人になろうとする者がいない場合、紹介した弁護士が弁護人の選任の申込みを拒否した場合は、速やかにその旨を被疑者と裁判所へ通知することになります。

裁判官が被疑者国選弁護人を選任する際、法テラスに国選弁護人候補者の氏名・通知を求めます。法テラスにおいて、弁護士から国選弁護人になることの内諾を得て、裁判所にその弁護士を連絡し、裁判かにおいて国選弁護人を選任するという手続になります。

被疑者が釈放された場合、基本的に国選弁護人の選任の効力が失われます(刑事訴訟法38条の2)。
それ以外の解任については、被告人国選と同様で、裁判所が一定の場合に解任を認めたときにかぎって認められます。

以上は、被疑者が国選弁護人の選任を請求した場合ですが、裁判官は、被疑者から請求がない場合でも、一定の場合に職権で国選弁護人を選任することができます。
それは、精神上の障害その他の事由により弁護人を必要とするかどうかを判断することが困難である疑いがある被疑者に必要があると認めたときと規定されています。

また、裁判官が特に必要があると認めるとき、国選弁護人をさらに1名増員することができます。

被疑者国選弁護人の報酬は、法テラスから一定の基準で支払われます。
その費用の負担が、被疑者へ命じられることもあります。
 

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