わいせつ目的買受け罪

わいせつ目的買受け罪とは、わいせつの目的で、人を買い受けわいせつ目的.jpg
る犯罪です。
わいせつ目的買受け罪は、刑法226条の2第3項に規定があります。
わいせつ目的買受け罪の刑事罰は、1年以上10年以下の懲役です。
別の犯罪ですが、わいせつ目的略取・誘拐罪と本罪は、刑事罰が同じ内容となっています。

本罪は、いわゆる人身売買の罪の1つに位置づけられています。
人身売買は、人を物と同じように取引することです。
取引の対象になった人は、それを買った人に支配されることになります。
このような行為は、人の尊厳を踏みにじるものであり、権利の侵害が甚だしいため、当然禁止されるべきものです。

日本では、本罪も含む人身売買の罪が新設された平成17年刑法一部改正までは、国外移送目的人身売買罪だけが規定されており、部分的に処罰対象となっていました。
他に、労働基準法5条において、「使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によつて、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。」とされ、これに違反した者は、1年以上10年以下の懲役または20万円以上300万円以下の罰金になる(労働基準法117条)など個別の法令で対処されていました。
人身売買の問題が国際的に議論され、日本でも網羅的な規制が必要と考えられるようになり、人身売買の罪が設けられました。

わいせつ目的とは、被害者に対し自ら性的行為をする目的がある場合または第三者によって被害者に対し性的行為をさせる目的がある場合のことです。
自分自身は性的行為をするつもりはなくても、第三者による性的行為の対象とさせるつもりがあるのであれば、わいせつ目的買受け罪が成立します。
売春婦として働かせる目的で、人身売買をした場合について、わいせつ目的か、営利目的のどちらに該当するかという問題があります。
わいせつ目的略取・誘拐罪の事例ですが、ストリップ劇場に売り飛ばして報酬を得る目的で略取した場合に、営利目的誘拐罪を認めた判例(最高裁決定昭和37年11月21日)があります。
そのためか、学説上、営利目的とするのが有力なようです。
ただし、いずれにしても、刑事罰は同じですので、大きな問題ではないと思われます。

買い受けるとは、対価を支払って、現実に人身に対する不法な支配の引渡しを受けることとされています。
対価は、金銭や、それ以外の経済的利益を含みます。
買うというのは、通常金銭の場合ですが、処罰すべきなのは金銭の場合に限らないからです。
また、ただ単に「買う」ではなく、「買い受ける」となっていることから、実際に被害者への不法な支配の引渡しを受けることが必要です。

本罪は、未遂犯も処罰される旨規定されています。
人身売買の申込みがあった時点で実行の着手が認められ、結果として支配の引渡しを受けることができなかった場合、未遂になると思います。

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