不正電磁的記録カード所持罪

不正電磁的記録カード所持罪とは、人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、不正に作られた電磁的記録を構成部分とするクレジットカードその他の代金・料金支払用のカードまたは預貯金の引出用カードを所持した者に成立する犯罪です。

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不正電磁的記録カード所持罪は、刑法163条の3に規定があります。
不正電磁的記録カード所持罪の刑事罰は、5年以下の懲役または50万円以下の罰金です。

有印公文書偽造罪などの文書偽造罪や有価証券偽造罪の場合、偽造の文書や有価証券を所持することは、犯罪ではなく、処罰されません。
しかし、不正に作られた支払用カードの場合には、これを所持することで、本罪が成立し、処罰されます。
その理由として、クレジットカードのような支払用カードは、何度も反復して使用することが可能であり、所持すること自体により被害拡大の可能性が大きいことや、不正カードが使用された段階(不正作出支払用カード電磁的記録供用罪が成立する段階)で不正が発覚しづらいことからその前段階の所持の時点で取り締まる必要性があることが挙げられています。
なお、通貨偽造罪の関係では、偽造通貨等収得罪で偽造通貨であることを知りながら取得することが犯罪として処罰されます。

本罪の対象は、支払用カード電磁的記録不正作出罪により不正に作られた電磁的記録を構成部分とするカードです。
例えば、不正な電磁的記録の施されたクレジットカードやキャッシュカードです。
カードに不正な電磁的記録を施した者が人の財産上の事務処理を誤らせる目的を有していることは必要なく、また、本罪を犯す者が自ら不正電磁的記録カードを作成したことも必要ありません。

所持とは、カードを事実上支配することをいい、実際に持っている、携帯していることは必要ではありません。
自宅にカードを置いて、外出していても、所持に該当します。
不正カードを他人から譲り受ける際、有償でも無償でも本罪成立に影響ありません。
自ら作成した不正カードを持っているのでも、本罪が成立します。

また、所持する者が、人の財産上の事務処理を誤らせる目的を有していることが必要です。
その点で、本罪は、目的犯です。

自ら不正カードを作成して支払用カード電磁的記録不正作出罪が成立した後、その不正カードを所持してることで、不正電磁的記録カード所持罪が成立します。
両罪は、牽連犯(刑法54条1項後段)の関係となります。

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