二重の基準論

二重の基準論とは、憲法で保障されている基本的人権が制約されている場合に、その制約が憲法に反するかどうかを判断する基準である違憲審査基準に関し、基本的人権のうち精神的自由は優越的地位にある人権として厳格な審査基準を採用し、経済的自由はゆるやかな基準を採用する考え方です。

アメリカの判例理論が元になり、日本国憲法においても妥当するものとして提唱されているもので、憲法学説のなかで非常に有力な考え方ということができます。

人権を制約する原理である公共の福祉という一つの言葉をもとにした人権制約の合憲性の判定にあたり、精神的自由と経済的自由とで、異なる判断基準(精神的自由は厳しい基準、経済的自由はゆるやかな基準)を用いることから、二重の基準論(double atandard)と言われているのです。

なぜ、精神的自由は優越的権利とされ、厳格な基準によって合憲性が判定されるのかというと、①経済的自由に対する不当な立法は民主制の過程が正常に機能している限り議会で是正が可能であり、適当でもあるところ、精神的自由は「壊れやすく傷つきやすい」権利であり、それが不当に制限されている場合、民主制の過程そのものが傷つけられているため、裁判所の積極的な介入が必要であること、②経済的自由については、社会・経済政策の問題が関係することが多く、裁判所には審査する能力が乏しいのに対し、精神的自由については裁判所の審査能力の問題は大きくないということが主たる理由とされています(参照 憲法第五版187頁 芦部信喜著 高橋和之補訂)。

また、二重の基準論(double standard)と言われていますので、基準は2つになりそうですが、実際は、精神的自由のなかでも、いくつかの基準があり、また経済的自由においても基準が複数ありますので、2つではありません。

 

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