弁論能力(民事訴訟)

弁論能力とは、訴訟手続において、裁判所に対する訴訟行為をするために必要な資格のことです。
演述能力とも言われます。
刑事訴訟でも問題になり得ますが、民事訴訟での弁論能力について以下記載します。

弁論能力に似た言葉で訴訟能力というものもあります。訴訟能力は、有効な訴訟行為を行い、相手方の訴訟行為に応じるのに必要な能力のことです。
訴訟能力は、その当事者を保護するために必要とするものであるところ(一定程度の能力がない者は訴訟行為を行うことができないことにして保護する)、弁論能力は訴訟を円滑に進めること、裁判制度の健全な運営を目的とするものとされており、目的が全く異なります。
また、訴訟能力は、訴訟の当事者についてのみ問題となりますが、弁論能力は、当事者だけでなく、法定代理人訴訟代理人などについても問題となります。

訴訟の場合に必ず弁護士を選任しなければならないという弁護士強制主義は、弁論能力を弁護士にのみ認めているということです。ただし、日本では、弁護士強制主義は採用されておらず、当事者本人が弁護士に依頼せず訴訟行為を行うことができます。

民事訴訟法155条1項において、裁判所は、訴訟関係を明瞭にするために必要な陳述をすることができない、つまりその者の言語能力が低くて円滑な訴訟進行が妨げられるような当事者、代理人(法定代理人、訴訟代理人)、補佐人の訴訟行為(陳述)を禁止する裁判を行うことができることが規定されています。
その場合、裁判所は、口頭弁論の続行のため、新たな期日を定めることができます(民事訴訟法155条1項)。
さらに、裁判所は、必要があると認めるときは、弁護士の付添いを命令することができます(同条2項)。なお、弁護士の付添いを命じた場合、訴訟代理人(弁護士)の陳述を禁止した場合は、その旨を本人に通知しなければなりません(民事訴訟規則65条)。

加えて、弁論無能力者が出席したとしても、欠席と取り扱うべきものと一般に考えられています。
ただし、裁判所が、弁論無能力者の訴訟行為を黙認して判決をした場合、そのことを理由に上訴(控訴・上告)や再審することは認められないものと考えられています。そのことは、弁論能力の制度が当事者本人の保護を目的としているのではなく、訴訟の円滑な遂行を目的としているからと言われています。

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