権利自白

権利自白とは、民事裁判で、裁判の当事者が口頭弁論または争点整理手続において行う陳述のうち、自己に不利益な権利や法律関係の存否を認める訴訟行為のことです。

本来の自白は事実に関する陳述ですが、権利自白は権利関係や法律効果に関する陳述であり、似ていますが、異なります。
権利自白は、訴訟物である権利関係は争いながら、その前提問題の一つである権利・法律関係について、相手方の主張を認めるものです。
訴訟物である権利関係それ自体を認める場合は、請求の認諾または請求の放棄(民事訴訟法266条)になり、これにより訴訟自体が終了してしまいます。

権利自白についても、本来の自白と同様の効果があるかどうかが問題となります。つまり、①当該事実について立証責任を負う当事者は、立証責任を免除される、②裁判所は自白された事実を判断の基礎としなければならず、証拠調べが不要となる(審判排除効)等という効果が認められるかどうかの問題です。

この点、否定説は、権利自白によって、相手方はその権利を根拠づける必要はなくなるが、裁判所の独自な判断権限まで廃除されるわけではないとします。

肯定説は、権利自白についても、本来の自白と同じ効果を認めます。ただし、その法律関係は通常人がその内容を理解している程度の法律概念である場合に限るとする説が有力的な見解です。肯定説の根拠として、①権利自白も法的三段論法の小前提に属する事項の自白である点で事実の自白と同様であること、②先決的法律関係を中間確認の訴えの訴訟物とすることが可能であり、この場合に請求の認諾があれば裁判所はこれに拘束されることが主張されています。

また、2つの類型に分けて考える見解もあります。
この見解は、「過失」などの具体的事実に対する評価を前提とした法律判断については、自白とはいえず、裁判所を拘束しないが、具体的主要事実を一括して自白しているものとみなされる場合には、それらの事実についての自白とみなされる余地があると主張します。
「所有権」などの主要事実に基づく法律効果(狭義の権利自白)についても、自白の成立を否定しつつ、権利の成否の基礎となる具体的事実を包括的に認める趣旨であれば、具体的事実についての自白としての効果を認めます。

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