合併無効の訴え

合併無効の訴えとは、文字どおり、合併の無効を主張して訴訟を起こす訴えのことです。会社法828条1項7号、8号などで規定されています。

会社法は、合併の無効に関し、無効に関する法の一般原則(無効はいつでも誰でもいかなる方法でも主張できる)ではなく、合併無効の訴えを用意し、合併無効の主張を制限する一方、無効の効果を画一的に確定し、その遡求効を否定しています。

合併が無効となる事由(無効原因)については、会社法で明記されていませんが、重大な手続違反がある場合に無効になるものと解されています。
具体的には、合併を承認する株主総会決議が無効の場合や独占禁止法の定める手続に違反して合併がなされた場合、簡易合併・略式合併の要件を満たさないにもかかわらずその手続がとられた場合などです。

合併無効の訴えについては、訴えを提起できる者と提訴期間が制限されています。
訴えを提起できる者は、株主取締役、監査役、清算人などに限られます(会社法828条2項7号、8号)。
提訴期間は、合併の効力発生日から6か月以内です(会社法828条1項7号、8号。株主総会決議の取消事由に基づくときは決議後3か月以内に限られます)。

合併無効の判決の効果についても、通常の訴訟の判決と異なっています。
無効判決は、第三者にも効力が及びます(会社法838条)。これを対世効といいます。通常の訴訟の判決は、訴訟の当事者(原告、被告)にしか効力は及びません。
また、合併無効の効力は、将来に向かって発生するものとされ(会社法839条)、遡求効が否定されているといわれます。通常は、無効なものは最初から無効ですが、合併無効の場合は合併無効の判決が確定したとき以降に無効と取り扱われることになります。これによって、合併無効の判決確定前に行われた行為(例えば、合併後に為された剰余金の配当や株式の譲渡など)は影響を受けないことになります。
合併無効の判決が確定すると、吸収合併の場合には、将来に向かって、存続会社が合併に際して割り当てた株式は無効となり、消滅会社が復活して、合併後に変動がなかった株主・権利義務関係は元の会社に戻ります。合併後に存続会社が負担した債務は、当時会社が連帯して弁済する責任を負います(会社法843条1項1号)。その負担部分などは、当時会社同士の協議によって決めることになりますが(会社法843条3項)、協議が調わないときは、裁判所に申立をして裁判所が定めることになります(会社法843条4項)。
新設合併の場合、消滅会社が復活し、新設会社は解散することになり、もとの会社に権利義務関係が戻るなどの効果は吸収合併の場合と同様です。

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