保護責任者不保護罪

保護責任者不保護罪とは、老年者・幼年者・身体障害者・病者を保護する責任のある者が、これらの者の生存に必要な保護をしなかったときに成立する犯罪のことです。
保護責任者不保護罪の規定は、刑法218条後段です。
保護責任者不保護罪の刑事罰は、保護責任者遺棄罪と同様で、3月以上5年以下の懲役です。

保護責任者不保護罪は、保護する責任を有する者という身分のある者のみに成立する犯罪であり、真正身分犯とされます。
保護責任者遺棄罪は、不真正身分犯です。
その違いは、保護責任者遺棄罪が、保護責任者の身分がない場合に同じ行為をすると単純遺棄罪で処罰されるのに対し、保護責任者不保護罪は、保護責任者の身分がない場合に同じ行為をしても処罰されないところにあります。

保護する責任のある者がどのような場合に該当するかについては、保護責任者遺棄罪での説明をご覧いただけたらと思います。

老年者・幼年者・身体障害者・病者については、単純遺棄罪における「老年・幼年身体障害・疾病のために扶助を必要とする者」と同内容ですので、それらの説明を参照してください。

保護責任者不保護罪は、生存に必要な保護をしないという不作為を処罰するものであることから、不作為犯といわれます。
生存に必要な保護をしないという不保護については、例えば、同居している重病人の面倒を全く見ずに放置することが該当します。
保護責任者遺棄罪単純遺棄罪遺棄は、姥捨て山に運んで置き去りにして自分だけ戻ってくるという場所的離隔を伴うのに対し、本罪の不保護は場所的離隔を伴わないというのが大きな相違点とされます。

不保護が認められた事例として、産婦人科医が、妊婦の依頼で既に妊娠第26週に入っていた胎児の違法な堕胎行為を行い、堕胎行為により出生させた未熟児(推定体重約1000グラム)を自己の医院内に放置したものがあります(最高裁決定昭和63年1月19日)。

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