強姦致死傷罪、準強姦致死傷罪

強姦致死傷罪とは強姦罪または強姦罪の未遂罪を犯し、よって女子を死傷させる犯罪です。

準強姦致死傷罪とは準強姦罪または準強姦罪の未遂罪を犯し、よって女子を死傷させる犯罪です。

強姦致死傷罪も、準強姦致死傷罪も、刑法181条2項に規定されています。
強姦致死傷罪、準強姦致死傷罪の刑事罰は、無期または5年以上20年以下の懲役です。

強姦致死傷罪、準強姦致死傷罪は、強姦罪準強姦罪の行為の結果、被害者である女子が死傷してしまった場合に重い刑罰を科す犯罪であり、このような犯罪を結果的加重犯といいます。
強姦致死傷罪、準強姦致死傷罪は、強姦罪準強姦罪が行われる際に、被害者を死傷させてしまう危険な行為がなされることが多いことから、被害者の死傷という重大な結果の発生を防ぐために規定されたものと解されます。

死傷とは、被害者が死亡し、または傷害を負ったことです。
死亡について、具体的な状況がどうであるかについては、あまり問題になることはありません。
なお、刑法上の死亡が、心臓死のことを指すという伝統的見解に対し、脳死をもって人の死とする最近の見解もあります。
傷害については、学説上争いがありますが、人の生理機能の障害のことだとするのが判例の見解です。
判例上、通常の怪我以外に、性器の挿入による処女膜裂傷やキスマークがついたこと、病気の感染も、人の生理機能の障害として、傷害に該当すると考えられています。
これに対し、学説のなかには、重い刑罰が科されることから、軽度の内出血やキスマーク程度では、本罪の傷害に該当しないと考える説もあります。

強姦致死傷罪、準強姦致死傷罪において、どのような行為により死傷の結果が発生したことが要件として必要かについて学説上の議論があります。
なるべく限定的に解する説は、強姦罪準強姦罪の姦淫行為自体、その手段としての暴行・脅迫行為によって死傷の結果が発生したことが必要とします。
判例は、それだけに限定せず、強姦・準強姦の機会に行われた行為によって死傷の結果が発生すれば足りると解しています。
最高裁決定昭和46年9月22日は、強姦されそうになった被害者が全裸の状態で逃げたときに、地面の石や草木等で怪我をした事例で、強姦致死傷罪の成立を認めています。
最高裁決定昭和36年1月25日は、強姦しようとして被害者の下半身を裸にしたところ、寒さもあり、被害者がショック状態に陥って、それを見た犯人が被害者がまだ死亡していないのに死亡したと誤解し、そのまま放置した結果、被害者が凍死した事案で、強姦致死傷罪の成立を認めました。
このように、判例は、広く強姦の機会に行われた行為によって死傷の結果が発生した場合に、本罪の成立を認める傾向があります。
なお、強姦罪の結果、被害者が自殺してしまったという痛ましい場合について、特段の事情がない限り強姦致死傷罪は成立しないと考えられています。

それから、強姦致死傷罪・準強姦致死傷罪は、強姦罪準強姦罪が未遂に終わった場合でも、実行の着手が認められれば、成立します。

結果的加重犯である本罪について、犯人が被害者の死傷という重い結果が発生することを認識していなかった場合でも、結果的加重犯が成立します。
 死傷という結果発生について過失があることも必要ないというのが判例の見解です。

また、犯人が被害者に死傷の結果が発生することを認識していた場合(故意がある場合)にも、本罪が成立するかどうかが問題とされています。
判例は、死傷の結果が発生することを認識していた場合には、本罪が成立せず、傷害の結果の場合には強姦罪準強姦罪と傷害罪、死亡の結果の場合には強姦罪準強姦罪と殺人罪の成立を認めます(2つの犯罪の関係は刑法54条1項前段の観念的競合と解しています)。

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