有価証券偽造罪、有価証券変造罪

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有価証券偽造罪とは、行使の目的で、公債証書、官庁の証券、会社の株券その他の有価証券を偽造する犯罪です。

有価証券変造罪とは、行使の目的で、公債証書、官庁の証券、会社の株券その他の有価証券を変造する犯罪です。

有価証券偽造罪、有価証券変造罪は、刑法162条1項に規定があります。
有価証券偽造罪、有価証券変造罪の刑事罰は、3月以上10年以下の懲役です。

有価証券とは、財産権を表示した証券で、その表示された権利の行使・処分のために証券の占有が必要なものです。
最高裁判決も、同様の見解を示しています(最高裁決定昭和32年7月25日)。
条文上、有価証券の具体例が3つ示されています。
公債証書とは、国・地方公共団体の債務を証明する証券のことです。具体的には、国債や地方債の証券(証書)のことです。
官庁の証券とは、官庁の名義で発行される有価証券です。例えば、財務省証券(国庫短期証券)というものがあります。
会社の株券とは、株式会社が発行する株主としての地位を表示する証券のことです。
それ以外の有価証券のうち、日本で流通する有価証券または日本で発行された有価証券であれば、本罪の有価証券に該当するものと解釈されています。
つまり、外国で発行され、かつ、外国で流通する有価証券は、本罪の対象外です。
その他の有価証券の具体例としては、手形、小切手、宝くじ、商品券などがあります。
有価証券に該当しないものとしては、貯金通帳、下足札があります。
郵便切手、印紙は、郵便法、印紙犯罪処罰法により、その偽造が処罰されることから、本罪の対象外です。
テレホンカードについて、本罪の有価証券に該当するかどうかが争われ、最高裁判決平成3年4月5日が、これを肯定しましたが、平成13年の刑法改正で、テレホンカードやクレジットカードを対象とした支払用カード電磁的記録不正作出罪(刑法163条の2第1項)等が創設され、立法的に解決されました。

本罪の偽造とは、作成権限がない者、または作成権限があるがその権限を逸脱した者が、他人名義の有価証券を作成することです。
例えば、他人名義の約束手形を作成権限がないにもかかわらず作成することです。
銀行の取締役が銀行の業務と無関係に手形の裏書に銀行員を押印することを偽造とした古い裁判例があります。これは権限逸脱と判断されたものです。
また、偽造に該当するには、完全な有価証券を作成する必要はないものの、一般人からみて真正な有価証券であると誤信する程度の外観を有することが必要と解されています。

変造とは、権限のない者が、真正に成立した他人名義の有価証券に変更を加えることです。 
例えば、他人が振り出した約束手形の受取日付を勝手に変更することや、他人名義で振り出された小切手の金額欄の数字を変更することが、裁判例で変造とされました。

本罪の成立には、行使の目的をもって行われたことが必要です。
行使の目的とは、真正な有価証券として使用する目的のことです。
自分が使用する目的だけでなく、他人に使用させる目的でも構いません。

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