延焼罪

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延焼罪とは、①自己所有の非現住建造物等放火罪または自己所有の建造物等放火罪を犯した上、現住建造物等または他人所有の非現住建造物等に延焼させた場合、もしくは、②自己所有の建造物等以外放火罪を犯した上、他人所有の建造物等以外の物に延焼させた場合に成立する犯罪です。

刑法111条に規定があります。
延焼罪の刑事罰は、①の罪の場合、3月以上10年以下の懲役であり、②の罪の場合、3年以下の懲役です。

延焼罪は上記のとおり、大きく2種類ありますが、基本的な内容はかなり似ています。
つまり、自己所有の物に放火したところ、そこから予想外に燃え広がり、他人所有の物に延焼してしまったのが延焼罪なのです。
最初から他人所有の物に燃え広がることを予想しながら自己所有の物に火を点けた場合には、延焼罪ではなく、当該他人所有の物に対する放火罪が成立しますので、延焼罪は放火犯の予想外に燃え広がった場合です。
このような予想外の思い結果が発生した場合に刑が加重される犯罪を結果的加重犯と言います。

まず、自己所有の放火罪を犯したことが要件と規定されており、それらの放火罪は公共の危険の発生が犯罪成立の要件となっていることから、自己所有物への放火→公共の危険の発生→他人所有物への延焼という事実経過が発生したことが必要とされます。
公共の危険の内容については、非現住建造物等放火罪の記載をご覧いただけたらと思います。

延焼とは、行為者が予想しなかった物に燃え移って焼損したことです。

延焼罪は、自己所有の物に放火して、他人所有の物に延焼した場合に、常に成立するわけはなく、あくまで刑法111条に規定されている内容どおりの場合にだけ成立します。
したがって、自己所有の現住建造物等に放火して、他人所有の非現住建造物等に延焼したときには、延焼罪は成立せず、現住建造物等放火罪が成立します。
自己所有の建造物等以外に放火し、他人所有の非現住建造物等に延焼したときも、延焼罪は成立せず、自己所有の建造物等以外放火罪が成立します。
また、他人所有の非現住建造物等に放火し、現住建造物等に延焼した場合も、延焼罪は成立せず、他人所有の非現住建造物等放火罪が成立します。

それから、自己所有の物に放火し、延焼した先が自己所有だが差押を受けている等で刑法115条の適用を受けて他人物と同様の取扱いを受ける物の場合に延焼罪が成立するかどうかについて学説上の争いがあります。
延焼罪の成立を肯定する説と否定する説がありますが、判例は見当たりませんので、議論に決着が付いていないと思われます。

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